子供たちと走り抜けた関西中学受験の備忘録&中高一貫校でのアレコレ

うちの子たちの中学入試振り返りと、その後の学生生活でのあれこれを、時系列はばらばらですが気侭に書き散らかしています。

外で遊ぼう

もう一度子育てするなら、絶対したいこと…田舎で育てる。

というのは極端ですし、『無理、無理!』と言われそうですが、できるならもっと野外で自由に遊ばせられれば良かったと、実は今さらですが結構後悔しています。

 

我が子たちの通った小学校は、設備に対してかなりのマンモス校でした。中間休みや昼休みも、体育祭と運動場の割り当てが決まってる時しか遊べず、遊具も鉄棒と一輪車くらい。外遊びといえばドッジボール

学校でこんなのなのに、学校外でも現代は多くの子が、あまり運動しない生活をしています。公園に集まってゲーム。友達の家でもゲーム。公園にいっても球技禁止であったり遊具も安全なものばかり。

運動したければ、お金を出して習い事という環境でした。

 

まず走り方。

実は5年生くらいのころに運動会を見ていて、なんだかこのままではマズいかも…と思ったのです。

典型的な街中の小学校の運動会。たくさんの子が、上級生になっても走り慣れない走り方でした。腕の振り方、足の上げ方、上体の傾け具合など、かつて親世代は稀にいた運動が苦手な子の動き方を多くの子がしていました。

娘はまさにそのもの。頑張って走るのですが、インドア派と胸を張って言うくらい当時運動が嫌いでした。走るのは当然遅かったです。中学で部活を始めて、運動する底力はみるみるつき、走り方も変わりましたが。

息子も、サッカーをちゃんと始めるまで素人目にも遅いとわかる小股のガニ股でしたが、ボールを追いかけるうちにいつのまにか普通のフォームになっていました。

うちの2人に関してはある程度人並み近くになったので一安心していますが、運動も才能とかいう以前に普通の運動量が必要なのかもしれません。 また、中学に入ってから変わるのを期待するのは危うい。子供の心には運動が苦手と刷り込まれてますよね。親世代が鬼ごっこやケイドロで走り回った量の半分も、今の子は走ってないです。

ちょっと余談ですが、先日私、健康診断に行きました。いつでもどの国でも採血しやすい💉と褒められるのです。先日の採血担当の看護師さん曰く、血管の太さって子供の頃の運動量で変わるそうです。人生の中で血管太くて助かることはそうそうないですが、何か病気をして入院してから、歳をとってから、血管になにかをしなくてはいけないことが増えてから実感するそうです。

 

そして水泳。

学校の授業だけでは泳げるようになりません。これ、ビックリでした。

スイミングに行ってない子、どれだけいるでしょうか⁈。ベビーの頃から習いやすいのもあって、見回せば相当割合いるはずです。

私は、自分がそうだったのもあって、学校の授業で泳げるようになるはずと信じてました。あらら?顔もつけられない⁇、となり某スイミングの夏休みや春休みだけの季節講習を受けさせました。が、泳げない。10mとか、20mとかでしか届きません。

いや目指すは"最低"25mやし、と仕方がないので4年生の時にお金を払うスイミングには見切りをつけ、他市の市営プールに何度か通い、私が教えました。遊びのない、大人もひたすら泳ぎの練習をする、レーンがレベル別にわかれた室内プールです。ひらぱーじゃダメ。結果、リューは2回目、マイコは1回目でクリアです。なんだったんでしょう…💦。

ちなみに、東大寺帝塚山は臨海学校で遠泳があります。プールとは違う、波や潮の流れのある海で、自分の泳力に合った距離を泳ぐそうです。

学校だけで泳げるはずと思っていた私は、関西の某田舎で育ちました。休みの日は近くの川で泳ぎ、夏の家族旅行は毎年若狭の岩場での海水浴のみ。自転車で高速さえ乗ればどこでもいけると信じた万能感。小川は飛び越えるもの、田んぼは走り回るもの。ただひたすら遊んだ小学生時代です。我が子と比べても、めっちゃ田舎の子でした。

そういえば、もうすぐお正月ですが、凧揚げも羽根つきもしたことがありません。お正月を過ごす夫の実家は大阪。私の実家周りも新興住宅地になり、そんなスペースは無くなりました。私は凧揚げは電線のない田んぼでしましたが、秋に刈られた稲の残りに霜が降りて、踏みしめたらザクザクいう感触なんて、きっとうちの2人は知らないんだろうな。

 

そして何より、予想外のことに対応する力。これが全然足りないように思います。

親世代は自転車で走り回ったり鬼ごっこしたりベーゴマしたりゴム跳びしたりブロック塀を平均台にしたり。たまーに公園のブランコを上の支柱に一回転させて高めで漕いだり、何人乗れるか試したり、飛び降りの距離を競ったり、滑り台をへんな体勢で滑ることを競ったり…って多少のヤンチャ、皆さん覚えがありますよね?。

今や、安全上の理由からこんなことは出来ません。改良され、撤去され、今の子達は知り得ないプチ冒険から親世代が学んだことは多かったはずです。転んだ時の受け身くらいは取れて当たり前でした。今の子、取れません。顎ひきません。

これは、勉強では絶対得られない。動いて体験してヒヤッとして、思い知るものだからです。

 

当然親は子のことを心配するものですが、親の目をかいくぐって無茶をできる環境が、田舎にはある。

逆に都会は、街中は、過保護を過保護のままで居られてしまうのかもしれません。

 

だから、まだ低学年、もしくは小学校前のお子さんがいらっしゃるご家庭には、ぜひ野外の時間をたっぷりとられることをお勧めします。

できるならキャンプに行ってください。それか、ボーイスカウト&ガールスカウトのアウトドアを。

本当に色々なことが起こり、対応が必要になります。テントが倒れかけたり、火がうまく付かなかったり、ご飯に芯が残ったり、ベチャッとしたり。親も大変ですけどね、得るものは大きいはずです。きっと体験したことない子は、中学生でも飯盒でごはん、炊けないと思います。うちの子達を含めて。

 

そういえば、 私の高校の同級生が『森のようちえん』という、校舎を持たない幼稚園を主催しています。雨の日もカッパと長靴で、屋外のみですごします。

この存在を知ったのは小学校に2人とも入ってしまってからでしたが、もし未就園児のころに知っていて、近くに住んでいたならば行かせたかったなぁと思いました。

自然から学べることは本当に多いのです。それは勉強する力ではなく、生き抜く力につながるのではないかという気がします。

 

長くなるので、次の"ゼロから…"に続きます。